アアルトに魅せられたクライアントから、アアルトやカーンのような建築を設計して欲しい、と依頼された。巨匠の足元には到底及ばないが、自分がテーマとしている環境的な建築づくりの路線上で、ベストを尽くす、ということで承諾していただいた。
施主と設計者とのよきコラボレーションが達成できたと思う。
北側外観
東側外観
２階部分は、土壁（大壁）の上に杉板張り
１階部分の外壁は、ほぼ１年後に本漆喰塗りで仕上げる予定となっている。
奥に見える平屋部分はガルバリウム鋼板竪ハゼ葺き。
夜景
ちょうど満月でした。
北側玄関ポーチ
もともと畑であった敷地には石積み擁壁の台地があった。その石を積みなおして塀とした。石と石の隙間には照明を仕込み、夜間は足元を照らすようにしている。
北側玄関ポーチ
車庫と並んでいるので、門を取り付けた。
インターホンやメールボックスは石垣の中に埋め込まれている。
玄関ポーチ
高い庇の空間
土間
全体は、中央の土間を挟んで２つのブロックに分かれている。視覚的にも、動線上においても全体の中心となっている。土間は北の玄関と南の中庭を結んでいる。よく風が通るようだ。
釣り名人のご主人の作業場として、土間はクライアントたっての願いでした。
土間上部吹抜
土間は、水平と垂直方向の空気の流れを作っている。
土間
１階と２階がつながる。自分のいる場が自然にわかる。それがいつのまにか心の安定につながるのだと思う。
ＬＤＫ
照明器具は存在を消すのが一番
ＤＫ
キッチンも、アイランドテーブルも、大工さんと建具屋さんと金属加工業者が手作りで作っている。
階段上り口と収納の裏側
アイランドテーブルと収納棚が、センターコア状（島状）に配置され、ぐるぐると一周できる。
２階寝室・ホール
建具を取り外した状態
建具は基本的に明り障子太鼓張りという軽快なもの。画面左に見えるガラス仕切りは、現在では生産されなくなった古ガラスを組み合わせたもの。（施主支給品）
土壁塗りのワークショップ
家族・親戚その他一般の方も含めて恒例のワークショップを行いました。最後には家族の手形を残してもらいました。
