三期に分けて設計された集合住宅。
第三期は路面電車が通る高岡市の目抜き通りに面している。
車中心の大通りに対して閉じるように考えた。
騒音・排気ガス・交通事故・コミュニティの分断など、広幅の道路が都市に
もたらす弊害について、もう少しまともな議論があってもよいのでは
ないでしょうか?
波形曲線の中廊下形式を考案して住戸密度を高めることにより、
いくらか広めの中庭を作り出すことができた。
さらに敷地全体を貫く通り抜け路地を設けた。
通り抜け路地は、波形曲線を立体的に表すスロープにした。子供が喜ぶ。
車椅子でも、ほどよいエクササイズになる。
通り抜けは、近所の人たちにも利用される。
自然の巨石を並べてランドスケープデザインとした。
既製品の遊具よりよっぽどおもしろい。
通り抜けの終点(始点)には、ブリッジと長いランプ階段がある。
(ランプ階段:馬車が登れる緩やかな階段のこと。イタリアでよく見かける。)
近所の中学生のよきランニングコースになっていた。
通常マンション住民は町内会に入らない。
マンション内で独自の自治会を作る。
町の中で浮遊する。
そんな無縁化社会促進住宅にはしたくなかった。
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